【レベル別】化学の重要問題集と新演習、どちらをいつからやるべき?
基礎の網羅系の問題集が終わってから、二次試験の本格的な対策に入ろうと思うときに考えるであろう疑問
「化学の重要問題集、新演習、どちらをいつやるべき?」
二つの参考書はとても良い参考書なのですが、
「問題数がとても多い…」
そこで、本記事ではレベル別に重要問題集、新演習をいつやるべきかを紹介します!
私は共通テストの化学で9割、京大の化学で平均点以上、後期試験で8割をマークしています。
また、京大・東大の合格者数が20人を超える進学校に通っていたので、進学校の生徒がどのくらいの割合で使用していたかも説明していきます!
1.化学の重要問題集と新演習の特徴
1)重要問題集はとても使い勝手がいい
重要問題集の構成は化学基礎・化学合わせて約270問ほどあり、
その中でA問題は約175問、B問題は約90問、
巻末補充問題は15問ほどとなっています。
(年によって問題数は若干異なります。)
レベルは共通テスト~二次試験まで、幅広く対応できます。
A問題、B問題に分かれている点でとても計画を立てやすい良質な参考書であると言えます。
この問題集の使い勝手が良い理由は、
基礎の一つ上のレベルの典型問題が多く収録されているからです!
頑張ればA問題だけなら夏休み中に1週はできると思いますし、
この問題集を完璧にすれば、基本的な化学の対策は申し分ないです。
2)新演習はやり込めば京大でも化学で得点源になる
新演習の構成は化学基礎・化学を合わせて331問収録されていて、
理論化学は166問、無機化学は47問、有機化学は118問です。
難問ばかりであるのでとても時間がかかる参考書です。
私は全ての問題をやってはいなかったのですが、
おそらく1週するのに3か月はかかるでしょう。
勿論1週しただけでは意味がないので、さらに多くの時間を費やさないといけませんが、
これを完璧にしたら京大でも化学を得点源にできると思います。
それぐらい難易度の高い参考書です。
2.レベル別に考える、重要問題集と新演習の時期
1)東大・京大、東工大、早慶辺りを狙う人は秋から新演習に取り組むのが理想
東大、京大、東工大、早慶辺りの難易度を狙う人は重要問題集を終わらせてから
夏の終盤~秋の始めから取り組めるとベストでしょう。
ちなみに東大・京大を目指す人の7割は新演習を使っていたように思います。
しかし、他教科とのバランスを考えながら勉強した方がいいと思います。
私は重要問題集を終わらせた時期が10月半ばで、それから新演習を全てやることは不可能だと思ったので単元を厳選して使いました。
学校の友達も問題集が多すぎて途中でリタイアしている人もいました。(時間が勿体ない…)
なので、最難関の大学を目指す人も、新演習の始める時期や、どの分野を取り組むのかを考えながら使用しましょう!
2)その他の旧帝大やそれ以下は新演習より過去問演習
特に現役を目指す方は重要問題集を終えたら過去問演習をやった方がいいです!
それから苦手分野を他の参考書で補うといった形がいいと思います。
その他の旧帝大のレベルを目指す人が新演習を使っていた割合はほぼゼロに近く、
重要問題集を使用していた割合は9割越えだったと思います。
新演習を中途半端にやってしまうと
- 知識が体系化されていないため、本番で生かせない
- 網羅的にやっていないので、知識の穴ができてしまう
このようになってしまうので気を付けましょう。
現役生は時間との闘いです。
これを意識していない人は必ず
「冬になって何をやればいいか分からない」
「新しく手を出す時間はないけどやりたい参考書があったのに…」
となります。
なので中途半端に新研究をやらずに重要問題集が終わったら過去問演習をしましょう。
重要問題集を始める目安は夏休みからで十分でしょう。
学校の授業が終わっていなくても、有機分野は近年重要視され、難化傾向があるので
先取りして勉強するのもいいと思います。
3.重要問題集、新演習を使う際の注意点
1)参考書が点数を取ってくれるわけではない、間違えた問題だけを復習の罠
参考書を利用するときに一番重要なことは、
参考書が点数を取ってくれるわけではないということです。
参考書で得た知識を自分の頭で体系化して、
テスト本番の緊張感でも解法が思いつくようになって初めて点数が取れるのです。
間違えた問題をそのままにしておくのがダメなことは勿論、
間違えた問題をすぐに復習をするのもダメです。
何故なら、すぐに復習をしてしまうと自分の力で解けたかどうかが分からないからです。
一周目は〇△×に分けて2週目は△と×の問題をやっていくという方法がよくありがちですが、
「〇だった問題も入試の緊張のなかでもすぐに答えが出るまでになっているか」
これを考えたことはありますか?
すぐに答えが出なかった問題や、本質を理解せずに何となく解いた問題も〇にしてしまっていたら
入試本番で似たような問題に直面した時に自信を持って答えることができず、本当に差がつく問題を考える時間が無くなってしまいます。
なので、分からなかった問題を自分の力でできるまで何回も何回も解き直し、さらに
〇だった問題もちゃんと本質を理解しているか、忘れていたりしないかを定期的にメンテナンスする必要があるのです。
「そこまでやっていたら新研究までやる時間ないじゃん。」
と思う人もいると思います。
その通りです。
新演習まですべてやり込める人は浪人生はともかく、
現役生にはとても難しいでしょう。
しかし、参考書を中途半端に使うということはとても勿体ないのです。
そこで、私は次の方法を試しました。
2)苦手な分野だけ新演習に取り組むというのはあり
私は新研究を全てやる時間はないと思ったので、
自分の苦手な分野に絞って限られた範囲で新演習をやり込みました。
有機化学の構造推定の問題や、
理論化学の蒸気圧、溶液などの苦手な分野に絞って新演習を徹底的に使いこみました。
その結果化学を得意教科にすることができました。
理論化学や有機化学だけの参考書を買うという選択肢もあったのですが、
苦手の度合いにもよると思います。
上で説明した通り、できる参考書の数は限られているので、
本当に必要かどうかを自分の学力を模試の成績などを参考にしながら考えましょう。
3)融合問題、思考力問題になれるためにも他の大学の過去問もあり
難関大は、(というか難関大じゃなくても)複数の分野にまたがった応用問題が二次試験として出題されます。
また、見慣れない高校の範囲から逸脱した内容がヒントありで出題されるケースもあります。
こういった思考力を問うような問題に慣れるために
受ける大学の過去問が全て終わったら他の大学の過去問をやってみるのもありだと思います。
ただし、この勉強はあくまで全て勉強が終わってから取り組むものだということと、
参考書のように何回もできるようになるまで解きなおすというものではなく、
思考力の問題に慣れるための練習という気持ちでやってください。
4)背伸びして難しい参考書をやらない
「周りの人がを使い始めたから…」
「ネットでは秋からやった方がいいと書いてあったから…」
という理由でまだ一つ下のレベルの参考書を完璧にしていないのに
重要問題集や新演習に手を出すのはやめましょう!
これらの問題集は解説があまり詳しくないのでなおさらです。
本記事のやるべき時期は、あくまでも「目安」であり、
自分で今の学力を分析して主体的に勉強をすることが重要です。
なので、この二つの問題集を使う前に必ず一つ下のレベルの参考書を完璧にしましょう!
まとめ
- 新演習を使う必要があるのは最難関の大学のみ、他は重要問題集→過去問でOK
- 参考書を中途半端に取り組むのはNG、ちゃんと自分の力で解けるようになっているかが重要。
化学は色んな問題に当たることも重要だったりするので、
復習できる範囲でできるだけ多くの問題に挑戦しましょう!