チートデイで食べ過ぎることは大丈夫?【元摂食障害が解説】
チートデイって好きなだけ食べていいの?
と思っていたり、
チートデイだけど流石に食べ過ぎてしまった。もう終わりだ…
という罪悪感を持っていたりしていませんか?
私は拒食症の時代(現在は完治)にチートデイをやった日から拒食と過食を繰り返す大変な状態になっていたので、
チートデイと決めて過食した直後からとてつもない罪悪感に襲われていました。
なので、食べ過ぎて体重が予想以上に増えたときの絶望感、とても良く分かります。
この経験から分かったことは、この記事の結論ですが、
「チートデイで食べ過ぎることは、体重の増減にはあまり影響しないが、その後の行動や考え方が食べ過ぎても大丈夫かどうかを左右する」
ということです。
特に、過食症に片足突っ込んでいる人はとても注意が必要です。(本当は、早めに病院に行くべきですが…)
この記事を読むことによって
- チートデイで食べ過ぎても大丈夫なのか
- どのようにチートデイを行えば食べ過ぎを防げるのか
- 食べ過ぎと、過食症の違い
について分かります。
メンタルを崩さずに理想の体型に近づけたい人は、是非読んでいってください。
- 0.チートデイで食べ過ぎてしまった人へ
- 1.チートデイで食べ過ぎることのデメリット(軽い順に紹介)
- 2.私の体験に基づいた、過食症と食べ過ぎの違いとは
- 3.チートデイで食べ過ぎて失敗しない為に
- まとめ
0.チートデイで食べ過ぎてしまった人へ
1)1日では太らないので大丈夫!自分を責めないで!
チートデイで1日ぐらい食べ過ぎても問題ない、誰にでもよくある話です
チートデイで1日ぐらい食べ過ぎたこと自体は誰でもあることで、そこまで問題はないです。
それより大切なのが、「切り替え」です。
次の日から元の生活に戻せばどんなに食べても3日、多くても5日以内に体重が戻るカロリーしか普通の人間は食べれません。
ダイエットに限らず、成功する人の特徴はモチベーションに左右されず一定の生産性を保てる人だと言われています。
なので、体重が増えてどんなにモチベーションが下がったとしても切り替えて継続することが大切なのです。
と言われても、絶望してしまいますよね…とてもその気持ちがとても分かります。
しかし、挫けずに継続すれば1週間経って振り返ってみると、「全然大丈夫だったなぁ」と思えるようになります。
この経験が重なると、食べ過ぎに対するメンタルが強化され、ダイエットの成功率が上がると思っています。
2)ダイエット方法の見直しをする
チートデイでとても食べ過ぎてしまった人は、ダイエット方法が適切でない可能性もあるので、
自分の食欲がコントロールできるようなダイエットをすることをおすすめします。
- 無理なダイエットをしていなかっただろうか
- やる気に頼りっぱなしのダイエットをしていなかっただろうか
- そもそもこのダイエットは自分の体質や生活習慣に合っていただろうか
などを考えてみましょう。
過激なダイエットに走ると、本当に取り返しのつかないこと(拒食症や過食症)になりかねないのでやらないようにしましょう。
1.チートデイで食べ過ぎることのデメリット(軽い順に紹介)
1)代謝の回復というメリットを潰すほどのカロリーを摂取してしまう
チートデイの本来の目的は、ダイエットで低カロリーを続けて省エネモードになった体を元に戻すために行うもの。
いくら代謝が上がって消費カロリーが増えたとしても、それよりも多くのカロリーを摂取していたら中々ダイエットは進みません。
そうなると段々とモチベーションが下がっていってしまいます。
ゴールに早く行くための道具は手に入れたけど、その分後ろに下がりすぎてしまったら結局目標に達成するまでに時間がかかってしまうので、
摂取カロリーを増やし過ぎないようにしましょう。
ですが、先ほど説明したように、その後しっかり元の生活に戻せば全然問題はありません。
チートデイはどのくらいのカロリーを摂ればいいの?
様々なカロリー計算方法がありますが、
チートデイの日は基礎代謝の3倍のカロリーを摂取することが一番有名で効果が出やすいと言われています。
具体的な基礎代謝の計算は
- 男性は 88.362+13.397×体重(kg)+4.799×身長(cm)-5.677×年齢
- 女性は 47.593+9.247×体重(kg)+3.098×身長(cm)-4.33×年齢
で計算できます。
2)どうにでもなれ効果が発生し、失敗率が上がる
チートデイで食べ過ぎてしまうと、翌日の体重が恐ろしいことになっていたり、体重が元に戻るまで1週間かかってしまうこともあるかもしれません。
ここでちゃんと切り替えられる人は問題無いのですが、
ここで何かの糸が切れたように、「もうダイエットなんてやめてしまえ!」と思って一気にモチベーションが下がり、完璧に計画が崩れてしまう人もいるでしょう。
この現象は、「もうどうにでもなれ効果」という現象であり、一度失敗して計画が倒れてしまうと、さらに悪い方向へと進んでしまう現象のことを言います。
このような状態になる人の特徴は、
- 短期的な目標しか持っていない
- 自分を責めすぎてしまう
といった人に多いようです。
この「もうどうにでもなれ効果」を防ぐための方法は、逆に
- 長期的な目標を持つ
- 自分を責めないようにする
ことが必要です。
つまり、チートデイで食べ過ぎても投げ出さないようにすることが大切です。
3)急に全く食べられなくなり、チートデイ用の食材が残る
チートデイで食べ過ぎが止まらなくなり、さらにお菓子などを買ってくると、
- 急にお腹がいっぱいになり、買ってきた物を全て食べきることができなくなる
- 次の日も家にお菓子などが残ることになり、毎日誘惑との闘いとなってしまう
- その結果、失敗率が上がる
ということになってしまう可能性があるので、食べ過ぎることはあまりダイエットに良い影響をもたらさないことが分かると思います。
4)快感が忘れられなくなる(中毒性)
私がチートデイを初めて行ったとき、とてつもない快感を得てしまって、チートデイに対する中毒性が出てしまいました。
(これが過食症への入り口となります。)
今でも食べ放題などに行くと、過食欲が復活して大変なことになることが分かっているのでこれからもできるだけ避けるようにすると思います。
チートデイにはまり過ぎてしまうと、
- 好きな物をたくさん食べるときの快感が忘れられなくなり、次のチートデイまで待てなくなる
- ダイエットをしていない時でも勝手にチートデイと称して食べ過ぎてしまう
といったことが起きます。
なので、チートデイで好きな物だけ大量に食べまくるのは個人的にはあまりおすすめしません。
5)最も危険な「過食症」はチートデイから始まることもある
過食症になると、もはやダイエットどころではなくなります。
自分で食欲のコントロールが全く効かなくなり、一番最悪な状況である過食嘔吐に移行する場合もあります。
普通の状態なら、食べ過ぎた次の日は食欲があまり湧かないと思いますが、過食症になると、そんなのお構いなしに食べ過ぎてしまいます。
私は過食嘔吐にまではなりませんでしたが、とても恐ろしい病なので、本当に気を付けてください。
基本的な原因は、主に3つあります
- 過度なダイエット
- 低体重、低体脂肪率
- 大きな不安、ストレス
これから紹介する過食症の症状に近い症状が出ていたら、早急にダイエットをやめてください。
2.私の体験に基づいた、過食症と食べ過ぎの違いとは
1)過食スイッチが入り、全くコントロールが効かなくなる
過食スイッチが入ると、本当に「無」になって食べ続けます。
過食スイッチってどんな感じのことを言うの?
と思っている人はおそらく大丈夫だと思います。
過食スイッチとは、以下の行動が全く制御できずに始まることです。
- 急に緊張の糸が切れたように我慢していた食べ物を食べまくる
- 食べ過ぎることの罪悪感すら一切感じなくなる
- とにかく無心で目の前にある食べ物を詰め込むようになる
そして、これらは全く食べられなくなって気持ち悪くなるまで続きます。
2)「食べ過ぎ」の何倍も食べてしまう
過食症になると普通の人の「食べ過ぎ」の数倍もの量を食べてしまいます。
- 「これで終わろうとしていたのに余分にさらにアイス2個も食べてしまった…」
- 「菓子パンを予定より2個も多く食べてしまった…」
これは「食べ過ぎ」です。全然甘いです。
過食症になると
- 菓子パン10個
- ケーキ1ホール
- パン1斤にアイスをのせまくって食べる
この量を30分以内に食べてしまうというレベルの話になるので、ほとんどの人はただの「食べ過ぎ」です。
3)代償行為が過激
食べ過ぎてしまった後、皆さんはどうしますか?
単なる「食べ過ぎ」の人は、
- 明日は運動の量を増やす
- 3日は控えめな食事にする
- 落ち込んで諦める
などの行動をとりますが、
過食症の人は、
- 無気力でうつ状態になり、何もできなくなる
- 運動を1日中行う、1日絶食する
- 下剤の乱用や、嘔吐をしてなかったことにしようとする
など、食べ過ぎの人と比べ物にならないほどの過激な行動をとったり、抑うつ状態になったりしてしまいます。
実際に全てを体験したわけではありませんが、3つのポイントが全て当てはまっていると、過食症の可能性はかなり高いといえるので、1度心療内科を受診することをおすすめします。
3.チートデイで食べ過ぎて失敗しない為に
1)チートデイが必要となるようなダイエットは長期間行わない
チートデイのストレス発散が必要となるようなダイエットは精神的にかなり負担をかけていることを意味するので、長期間(半年以上)は行わないようにしましょう。
個人的にチートデイはやればやるほど、体重が減れば減るほど中毒になってしまう確率は高くなると思っています。
また、ダイエットは1度痩せてもリバウンドしてしまうと意味がないので、目標を達成した後も維持できるレベルの方法にすることが大切です。
2)好きな物と、ダイエット食(栄養価の高い食べ物も含む)を組み合わせる
好きな食べ物と、ダイエット食を組み合わせることで、食べ過ぎを防ぎやすくなります。
理由は主に以下の3つです。
- 好きな食べ物は中毒性の高い食品である可能性が高いから
- 栄養価の高い食べ物を食べた方が、その後の体調や体重の変化に良い影響をもたらすから。
鶏胸肉のみとアイスのみではどちらが多く食べられるかは言うまでもないと思います。
なので、「好きな物を食べてストレス発散する」という目的を果たすことも重要なので、好きな物とダイエット食を組み合わせることが効果的だと思います。
3)チートデイ用の食べ物を後から追加しない。食べ放題は△
チートデイ用の食べ物を食べる前に計画しておいて、なるべく追加しないことが大切です。
食べられなくてお菓子などが残ると、次の日も残ったお菓子との誘惑に勝ち続けないといけなくなるので、継続できる確率が低くなってしまうからです。
また、食べ放題をあまりおすすめしない理由は以下の3つです。
- 自分が食べた量を把握することが難しい
- 幸福を超えて苦しいところまで食べてしまう
- なのに、得をしようと苦しくても食べてしまうので、無駄なカロリーを摂ってしまう
これらの対策ができない人は、食べ放題はあまりおすすめしません。
どうしてもという人は、バイキング形式のものではなく、頼んで店員に運んでもらう種類(焼肉など)の食べ放題にしましょう。
4)翌日からは今までの生活に戻す(頑張り過ぎない)
ここで大切なのは、食べた分を急いでチャラにしようと頑張り過ぎないことです。
何故なら、チートデイによって代謝が増え、今までの生活でのつり合いの体重が下がっているからです。
具体的に説明すると、
- 現在の生活で60キロで釣り合っている人は、61キロになったとしても、59キロになったとしてもいずれ60キロに戻る
- チートデイを行うことによって、現在の生活で釣り合う体重が58キロになる。
- チートデイによって一時的に62キロになったとしても、つり合いの体重が58キロなので、現在の生活を続けたら58キロになる
といった要領で体重は減っていくので、今までの生活に戻せば減っていきます。
逆に、極端に翌日からカロリーを減らしてしまうと、代謝が元の低い状態に戻り、つり合いの体重が増えてしまうので、頑張り過ぎない方が良いということです。
少しだけでも早くチートデイの効果を得たいという人は、元の生活にプラスして
- いつもより少し運動の量を増やしてみる
- 立っている時間を少し増やしてみる
ぐらいのことをやってもいいと思います。
間違っても16時間以上の断食や、過度な有酸素運動は代謝が落ちる原因となるので控えましょう。
まとめ
- チートデイで食べ過ぎても体重に関しては気にしなくて良く、その後の行動や考え方が重要
- 「食べ過ぎ」ではなく、過食症の疑いがある人はすぐにやめるべき
- チートデイが必要なダイエットは長期間行うべきではない
- チートデイの翌日以降は頑張り過ぎず、元の生活を継続する
私は摂食障害を克服してから、チートデイを行ったことはありませんが、腹筋がうっすらと割れている状態を維持できています。
ボディビルダーのような仕事のために減量しないといけない人を除いて、チートデイが必要なほどの過酷なダイエットを行わない方が継続しやすく、結果的に成功できるのではないかと思います。